iDeCoとは

「iDeCo(イデコ)は聞いたことがあるけれど、難しそうで利用できない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

iDeCoを上手に利用すれば、将来の備えができるだけでなく、現在の所得税や住民税を軽減できるというメリットがあります。

iDeCoの基本やメリットを簡単にご紹介しますので、是非ご覧ください。

iDeCo(イデコ)の特徴

iDeCoとは、個人型確定拠出年金の愛称です。英語表記ですと「individual-type Defined Contribution pension plan」となります。

現役で働いている間(59歳以下)に積み立てで投資を行い、将来、積み立ててきた資金を国民年金、厚生年金に上乗せして受け取れる制度です。

2001年から制度は開始していましたが、現在のiDeCoの愛称がつけられた2016年以降、老後への備えとして、さらに広く認知されるようになってきました。

iDeCo加入の条件

20歳以上59歳以下で日本に在住していれば、ほとんどの人がiDeCoに加入できます。

加入できないのは以下のような方です。

  • 60歳以上
  • 海外在住者
  • 農業者年金加入者
  • 国民年金保険料を支払っていない、免除・猶予の措置を受けている方
  • 勤務している会社が企業型DCを導入しており、会社がiDeCo加入を認めない場合

以上の条件に当てはまらなければ、会社員や公務員、自営業者、専業主婦(夫)など、多くの方がiDeCo制度を利用できます。

将来受け取る年金が増える可能性もありますので、無理のない範囲で積み立てをする人が増えています。

※運用商品によっては、元本を下回る可能性もあります。

iDeCoの掛け金

iDeCoの掛け金は月額5,000円以上です。5,000円以上であれば1,000円単位で設定できます。

ただし、公的年金などの加入状況により、毎月の掛け金には限度額が設定されています。

  • 自営業者など第1号被保険者:月額68,000円
  • 公務員・私立学校教職員など第2号被保険者:月額12,000円
  • 専業主婦・専業主夫など第3号被保険者:月額23,000円
  • 企業年金等に加入していない会社員:月額23,000円
  • 企業年金等に加入している会社員:月額20,000円もしくは月額12,000円 ※加入状況による

iDeCoで運用する商品

iDeCoで運用する商品は自分で決定します。状況を見ながら、途中で運用方法を変更することも可能です。

資産運用となりますので、預金とは違い損失が出る可能性もあることを十分理解しておきましょう。

マイナスになるリスクをなくしたい方は、「元本確保型」の商品を選ぶのがおすすめです。低金利だと資産を増やせないというデメリットはありますが、積み立てた掛け金は保証されます。

「価格変動型」である投資信託商品を選べば、資産を運用することで資産を増やせる可能性がありますが、逆に資産が減ってしまうリスクもあります。

「元本確保型」「価格変動型」の商品を組み合わせることも可能ですので、ご自身の状況にあった運用方法を選んでください。

iDeCo(イデコ)の税制面のメリット

iDeCoの大きなメリットとして、税制面で優遇を受けられることがあげられます。

優遇されるのは以下の3つの場面です。

  • iDeCoで積み立てた掛金の全額が、その年の所得から全額控除される
    iDeCoでは毎月、自分で決めた掛け金を積み立てます。この掛け金の年間総額が、その年の所得から全額控除されます。その分、所得税や住民税の負担が軽減されます。※控除を受けるためには「年末調整」か「確定申告」での手続きが必要です。

  • 運用して得た利益は非課税
    通常の投資は、利息・運用益がでた場合には税金が引かれます。しかし、iDeCoで運用中の投資で出た利息や利益は非課税となります。
  • 受取の際にも控除を受けられ
    iDeCoを60歳以上になって受け取る際、一時金として一括で受け取るか、年金として分割で受け取るかを選べます。どちらを選んでも控除を受けられ、所得税が軽減されます。

iDeCo(イデコ)で老後の備えを

iDeCoは将来に備えるための制度です。国民年金や厚生年金だけでは老後の生活に不安がある方は検討してみてください。うまく運用できれば将来の年金に上乗せして受け取りができるため、低金利の今、預金としてためておくよりも大きなメリットがあるのではないでしょうか。